映画「青い春」「泣き虫しょったんの奇跡」などの作品で知られる豊田利晃監督が銃刀法違反で逮捕され、不起訴になった自らの体験を元に、「狼煙(のろし)が呼ぶ」という16分の短編映画を撮り上げた。企画から製作まで短い期間だったにもかかわらず、テーマに賛同した松田龍平、浅野忠信、高良健吾、渋川清彦といった人気俳優たちが結集した。
「狼煙が呼ぶ」は、少女(MIU)が自宅の蔵で古びた拳銃を見つけるところから始まる。そこから映画は、血気盛んな侍たちが神社で対決する過去の場面に飛び、その中で一人の侍(渋川)が、懐から拳銃を取り出す。そしてラストでは、現代に現れた侍(松田)が建設中の国立競技場を見下ろす高層ビルの屋上を歩く。
豊田監督は4月18日、自宅に拳銃を所持していたとして静岡県警などに逮捕された。しかし5月23日に不起訴になった。
監督によると、拳銃は彼の祖父が戦争中に護身用に持っていたもの。亡くなった父親が祖父の形見として持っていた。監督の兄が実家を整理した際に金庫の中から発見したという。「兄貴が僕のところに送ってきたので、電子レンジの上に置いていました。さびついていて『これは文鎮か』というような単なる鉄の塊でした」
豊田監督は以前から、不祥事を起こした芸能人らがマスコミやSNSで強い非難を浴びることに疑問を持っていたという。
「あれは一種の社会的リンチだ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル