いま食べたら命を落とすが、3年後なら大丈夫――そんな珍味が石川県にある。白山市美川が産地の「フグの子のぬか漬け」だ。青酸カリの数百倍の致死量があるフグの卵巣を塩、ぬかに3年漬けると、猛毒が消えるのだという。「禁断の味」に恐る恐る迫った。
福岡や山口で勤務していたころ、冬の楽しみはフグだった。ちり鍋、刺し身、唐揚げ、雑炊、ひれ酒……。安くてうまい店に通い、濃厚な精巣の「白子」にも魅せられた。
しかし、猛毒テトロドトキシンがある卵巣(子)の「真子(まこ)」を口にするなんて、考えたこともない。「フグは食いたし、命は惜しし」だ。
そんな禁断の味を美川では町おこしの一環として多くの飲食店で提供している。その一つ、JR美川駅内の飲食店で、フグの子のぬか漬けのお茶漬け(税込み400円)を頼んだ。
「地球上で最も珍しい発酵食品」は絶妙の味
茶色いぬか漬けが白いご飯の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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