初見翔 杉山あかり
感染拡大が止まらない鳥インフルエンザ。殺処分の対象となったニワトリは過去最多の1100万羽を超えた。卵価も高止まりが続き、卵の供給にも影響を与えかねない事態だ。
鳥インフルエンザの拡大は卵価を押し上げ、供給にもじわりと影響を及ぼしている。防疫措置として殺処分されるニワトリの9割は採卵鶏で、全国の1億3729万羽(昨年2月)の7%を超える。
野村哲郎農林水産相は13日の閣議後会見で「国民に毎日食べられるもので、途切れないようにしなければいけない」と強調し、業界団体に10日付で、鶏卵の安定供給を要請する文書を送ったことを明らかにした。通例は1年半ほどで引退させるニワトリに産卵を続けさせたり、在庫分を家庭向けに出荷したりする取り組みの継続を求めたという。
農水省は、卵は毎日出荷される生鮮品で、買いだめが比較的難しいとみており、スーパーの棚から卵がなくなるような事態ではないと説明する。ただ、新年には落ち着くとみられた卵価は高止まりしており、専門商社「JA全農たまご」が扱う卸売価格の1月平均は、1キロ268円(Mサイズ、東京)で、業界関係者によると、約30年ぶりの高水準という。
卵のパック販売の一部には…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル