「いわき市民訴訟」の控訴審判決(小林久起裁判長)は10日、国の避難指示が出なかった地域でも「歴史上かつてない混乱」があったと被害の大きさを認めた。賠償額は国の指針を上回った。だが、原告らがもっとも注目していた国の責任は認めず、昨年の最高裁判決に追従する結果となった。原告団からは失望の声が漏れた。
「国民の声を聞かない判決」 原発の危険性を訴えてきた団長
「国民の声を聞かない判決だ」
原告団長の伊東達也さん(81)=いわき市=は、新型コロナウイルス感染のため、リモートで参加した判決後の会見でこう語った。
記事の後半では、原告や弁護団の判決の受け止めを紹介します。
長年、原発の危険性を訴えてきた。1975年には東京電力福島第二原発の設置許可取り消しを求めた訴訟を支援。2005年には、国と東電に、1960年に日本を襲ったチリ地震津波と同程度の津波が第一原発や第二原発を襲えば、事故になると訴えた。しかし、両者は耳を貸さなかった。
2011年3月、原発事故が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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