原爆投下の広島、調査団襲った台風 記憶伝える京大・花谷会館が解体

 広島に原爆が投下された翌月、現地調査をしていた京都大学(当時は京都帝国大)の教授や学生らが「枕崎台風」に遭い、11人が命を落とした。追悼のため、遺族が大学構内に木造の建物を建てたが、老朽化により、今夏に取り壊された。「花谷(はなたに)会館」。犠牲者の一人、大学院生の花谷暉一さんの名前が付けられた建物だった。枕崎台風の上陸から、17日で76年となった。

 花谷さんは、日本の原子核物理学の第一人者だった荒勝文策・理学部教授の研究室に所属していた。

 荒勝教授は戦前、海軍の依頼で原爆研究に極秘で取り組んでいたことで知られる。その研究は「fission(核分裂)」の頭文字を取って「F研究」と呼ばれていた。俳優・柳楽優弥さんが若き研究員役で主演する映画「太陽の子」などの題材にもなった。

 荒勝教授の報告によると、花…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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