原爆資料館の「観覧料」表記変更へ 娯楽性感じると指摘

 平和記念資料館の来館時に支払う料金を「観覧料」と表記するのは、ふさわしくないのでは――。昨年10月に市民から寄せられた表記変更を求める陳情を、広島市議会総務委員会が24日、全会一致で採択した。市は来館者向けの表記を変更する方針だ。

 館内の案内やパンフレットなどにある「観覧料」という表記に対し、被爆者らから「娯楽性を感じる」「残酷な惨状を目にする場にふさわしくない」といった意見が寄せられていた。

 市は、1955年公布の広島平和記念資料館条例で「観覧料」と表記されていることから、問題ないとの考えをいったん表明。本館や東館上階などの常設展示をみるには料金が必要だが、入館自体は無料のため、「入館料」という表記は使えないとの考えも示していた。

 変更を求める市民からの意見はその後も相次ぎ、市は条例の表記は変えず、来館者の目に触れる部分で表記を改める方針を示した。政氏昭夫・市民局長はこの日の委員会で「たとえば『常設展示をご覧になる場合は次の料金をお支払いください』とするなど、表記を工夫する」と説明した。(宮崎園子


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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