原発立地の刈羽村に漂う不信感 東電は信頼回復にあの手この手

 原発回帰にかじを切った政府が夏以降の再稼働をめざす東京電力柏崎刈羽原発新潟県柏崎市刈羽村)の地元・刈羽村を歩くと、再稼働への期待と、拭えない東電への不信感がない交ぜになっていた。

 海沿いに立つ原発から国道を隔ててすぐ向かいに、「ぴあパークとうりんぼ」はある。照明設備と観客席を備えた緑鮮やかなサッカー場が広がり、開放的なデザインの建物には露天風呂付きの温浴施設や宿泊施設が入る。福島第一原発事故後の2012年10月、東電からの寄付40億円を使って村がオープンさせた。

 2面あるサッカー場は20年度、人工芝が張り替えられ、熱中症対策に散水設備が導入された。村が投じた3・1億円の主な財源は、原発の立地自治体へ交付される「電源立地地域対策交付金」(電源交付金)だ。

 村は、財政の豊かさを示す「財政力指数」が県内トップ。数少ない地方交付税の不交付団体でもある。21年度は一般会計の歳入約71億円のうち、電源交付金や固定資産税など原発関連が6割以上を占めた。

 福島第一原発の事故後から続く運転停止は10年を超える。動いていなくても「原発マネー」で潤う村を横目に、原発近くの飲食店の男性店主はため息をつく。午後7時すぎなのに店内はがらんとしている。

 原発が稼働中は、東電の青色…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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