厳しい患者認定や裁判に危機感 公式確認から66年、水俣病慰霊式

 水俣病が公式確認されてから1日で66年を迎えた。新型コロナウイルスの影響で2年連続中止になっていた犠牲者慰霊式が熊本県水俣市で営まれた。

 水俣病は、原因企業チッソの水俣工場がメチル水銀を含んだ廃水を不知火海に垂れ流したことで起こった。1956年5月1日、水俣保健所に患者の発生が届けられた。92年から市主催の慰霊式がこの日に営まれてきた。2019年は天皇即位で10月に変更。20、21年はコロナで中止された。

 今年は3月に熊本県内を対象にした「まん延防止等重点措置」が解除されたため、いったん例年の半分程度の400人規模で開催する方針を決めたが、その直後に水俣市内でクラスター(感染者集団)が発生。大幅に規模を縮小し、出席者17人で開かれた。

 式典は、不知火海に面する「水俣病慰霊の碑」前で午後1時半から始まった。山口壮環境相、蒲島郁夫熊本県知事、木庭竜一・チッソ社長はリモートで参加。患者・遺族代表が、亡くなった認定患者10人(20、21年奉納予定分を含む)の名簿を奉納し、サイレンに合わせて黙禱(もくとう)を捧げた。

 水俣病に認定された患者は…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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