厳島神社の宮島、来島者に課税案 コロナ影響踏まえ判断

 世界遺産・厳島神社がある宮島(広島県廿日市(はつかいち)市)への「入島税」導入をめぐり、市が設置した有識者らの検討委員会が18日、来島者に1人100円を課税する案を公表した。市は、新型コロナウイルスによる観光客への影響を見極めながら、導入時期を検討する。

 宮島は昨年、過去最多の来島者465万人を迎え、旅客ターミナルの改修や道路の拡張、ゴミの処理のあり方などが課題となっている。昨年10月の市長選で、入島税の導入を訴えた新顔の松本太郎氏(50)が初当選。検討委で具体的な制度案を議論してきた。

 案によると、旅客フェリーの料金(大人180円、6~11歳90円)に100円を上乗せするなどして徴収する。宮島への往来の多い業者らは1年で1人500円を一括徴収し、それ以上は課税しない。島民と島へ通勤・通学する人は対象から外す。市は年約3億円の税収増を見込んでいる。

 松本市長は「2021年の導入を目指す」と表明していたが、新型コロナの影響で今年3月の来島者は前年同月から半減。市は、条例案を今年度中に市議会に提出する方針だが、導入時期は「今後検討する」(担当者)という。(西晃奈)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment