群馬県太田市内の農家で4月上旬から、収穫する直前だったホウレンソウが相次いで大量に盗まれた。少なくとも軽トラック3台分(約550キロ)で、被害総額は数十万円にのぼる。太田署が窃盗事件として捜査し、夜間パトロールを強化している。
被害に遭ったのは、いずれもJA太田市藪塚本町支所管内の農家で、ビニールハウスで栽培していたホウレンソウが根元から刈り取られていた。
太田市藪塚町の藤生武男さん(67)は13日朝、収穫のため畑を訪れて異変に気付いた。入り口のカバーが外れていたハウスの中を見ると、棟内はほぼ土がむき出しに。一瞬何が起きたのか分からず、立ち尽くした。
まだ収穫時期ではない小さな株は、そのまま残されていたという。「あまりにきれいに刈られていて素人とは思えない。丹精込めて育てたものを収穫間際に奪われたのはつらい」
隣接する羽賀一雄さん(69)のハウスでも、約200キロのホウレンソウが盗まれた。別の畑から盗んだとみられるスイカをハウスの中で食べたような跡もあった。「金銭的よりも、精神的なショックの方が大きい」と肩を落とした。
2人は「(ハウスほぼ1棟分の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル