奈良県御所市が発注した火葬場の新設工事を巡る加重収賄事件で、工事を受注した業者の下請けに、大阪地検特捜部に逮捕された同市議の小松久展容疑者(70)のおいの小松隆浩容疑者(47)が役員を務める建設会社が入っていたことが市への取材で分かった。特捜部は、両容疑者が工事によって利益を得る目的があったとみて、下請けとなった経緯を調べている。
特捜部によると、両容疑者は受注業者側から現金7500万円の賄賂を受け取った疑いがもたれている。久展容疑者は、受注業者の役員が別の業者の役員と受注を巡って合意していたことを知りながら、2020年7月の市議会で関連議案に異議を唱えずに賛成したとされる。賄賂はその便宜を図った謝礼で、市議ではない隆浩容疑者も「身分なき共犯」として加重収賄の疑いがあるという。
特捜部は22日、事件の関係先として、御所市を含む8市町で構成する「葛城地区清掃事務組合」を家宅捜索した。久展容疑者はこの組合議会の議員も務めている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル