台風17号から変わった低気圧は北海道付近に進む見込みです。北陸から北海道は、24日(火)未明にかけて暴風に警戒。低気圧は、大陸の涼しい秋の空気を引き込んでいます。
北陸~北海道 暴風に警戒
23日(月)、台風17号は午前9時に日本海で温帯低気圧に変わり、北東へ進みました。金沢は昼前に最大瞬間風速28.8メートルを観測。強風が吹く範囲は広がり、東京都心でも昼過ぎに最大瞬間風速21.4メートルを観測しました。
台風から変わった低気圧は、北陸や東北、北海道に近づいています。低気圧の周辺では最大で風速23メートルの風が吹き、勢力はあまり衰えることはないでしょう。その後、勢力を保ったまま、24日(月)朝にかけて北海道付近を通過する見込みです。
北陸は23日の夜のはじめ頃(午後6時~9時頃)にかけて、暴風となる所があるでしょう。予想される最大瞬間風速は、新潟県35メートル、富山県、石川県30メートルと、何かにつかまっていないと立っていられないほどの風です。福井県20メートルです。
東北では、日本海側は23日夜遅く(午後9時~深夜0時頃)にかけて、暴風となるでしょう。予想される最大瞬間風速は、日本海側、太平洋側ともに30メートルです。
北海道は、23日夜遅くにかけて1時間に40ミリの激しい雨が降る所がある見込みです。道路が川のようになることがあるでしょう。大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒して下さい。広く北東の風が吹いており、24日は風向きは北西に変わる見込みです。24日にかけて予想される最大瞬間風速は30メートルです。
「熱帯由来の暖気」と「大陸の涼しい空気」
23日(月)は、台風17号が持ち込んだ熱帯由来の暖かい空気が本州付近に流れ込みました。東京都心の午後3時までの最高気温は30度7分と8月下旬並み。北陸付近では南風が山を吹き降りて気温が上がるフェーン現象で、気温の上がり方が早く、昼前に富山県砺波市で気温が35度を超えました。金沢市の最高気温も昼前に観測され、33度9分でした。ところが、午後1時の気温は、砺波市25度9分、金沢市25度2分など、午後になると北陸の気温は一気に10度くらい下がった所がありました。低気圧が大陸の涼しい空気を引き込んだためです。
24日(火)にかけて、北海道と東北から九州の日本海側に上空1500メートル付近で気温12度以下と、10月上旬並みの空気が流れ込むでしょう。最高気温は、金沢と新潟24度と、23日より10度くらいも低い予想です。松江24度で平年並み、福岡25度で10月上旬並みの見込みです。
太平洋側は、暖かい空気に覆わたままで、最高気温は東京都心30度、名古屋29度の予想です。厳しい暑さが続くでしょう。
日本気象協会 本社 白石 圭子
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