アジア最高峰の自転車レース「ジャパンカップサイクルロードレース」(144・2キロ)が20日、宇都宮市森林公園周回コース(同市福岡町など)で行われ、世界のトップ選手ら21チーム120人が出場した。栃木県内に大きな被害を与えた台風19号の影響でコースの一部が土砂に覆われ、開催を危ぶむ声があったが、市が急ピッチでコースや周辺の復旧工事を進め、レースは予定通り行われた。コースの沿道には約8万2千人の大観衆が詰めかけ、大きな声援を送った。
レースは森林公園の周辺、1周10・3キロを14周する。高低差が185メートルある古賀志林道を上り下りするハードなコースだ。台風の影響で、スタート・フィニッシュ地点に近い赤川ダム付近の道路に土砂が流入したものの、土砂を取り除くなどして開催に問題ない状態まで回復。ダム付近の一部の道路沿いを観戦禁止エリアに指定したが、この日は天候にも恵まれてレースが無事開催された。
地元チーム、宇都宮ブリッツェンのファンだという同市の自営業の女性(46)は「台風があったけど、無事に開催できてよかった。県民のためにも、ブリッツェンに優勝してほしい」と笑顔で話した。
レースは数人の選手が先頭集団を形成し、その少し後を大集団が追う展開。カナダのマイケル・ウッズ(EFエデュケーション・ファースト)との激しいスプリント勝負を制したオランダのバウケ・モレマ(トレック・セガフレード)が3時間41分13秒で優勝を飾った。
完走は40人。日本人最高は6位に入った中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)で、宇都宮ブリッツェンは増田成幸が14位、岡篤志が21位だった。(根本和哉)
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