栃木県の福田富一県知事は15日、台風19号で決壊し、周辺の住宅などに被害を与えた佐野市赤坂町の秋山川の堤防を視察し、今週末には堤防が仮復旧する見通しを明らかにした。
県によると、現場から北に約30キロの同川源流では11日未明から13日までの2日間で、降水量480ミリを記録。昭和22年、渡良瀬川流域などで死者・行方不明2千人を数えたカスリーン台風の際の約2倍にも上ったという。
このため12日午後9時過ぎ、堤防の右岸の一部が崩れた。水流が堤防を越え、堤防の外側の土砂を浸食し決壊したとみている。そのため濁流が住宅地に流れ込み、佐野市全体で2600世帯以上が床上、床下浸水の被害を受けた。土嚢(どのう)を積むなどの復旧工事で13日夜には止水。今後、水勢をそぐためのブロック配置などの復旧作業を急ぐ。
福田知事は佐野市の岡部正英市長らと視察、県の担当職員から被害状況などの説明を受けた。福田知事は「被害の大きさを実感した。国の最大限の支援を得ながら、一日も早い復旧を目指す」と話した。
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