大型で強い台風は、15日頃に強い勢力を保ったまま西日本に上陸するおそれがあります。台風のコースによっては主要交通網に影響し、Uターンラッシュを直撃する可能性も。今後も最新の台風情報をご確認ください。
台風10号 西日本に接近・上陸のおそれ
小笠原諸島で大荒れの天気をもたらしている台風10号は、今後北上し、15日頃に西日本に接近・上陸するおそれがあります。台風10号の特徴としては、日本の南では海面水温が高いため、強い勢力を保ったまま西日本に近づく可能性があること。そして、強風域の範囲が大きいことに加え、動きがとても遅く、影響が長引くおそれがあることです。
Uターンラッシュを直撃も
台風が西日本に接近・上陸する可能性のある15日頃は、ちょうどUターンラッシュが徐々に本格化するタイミングです。強い勢力で近づくとみられ、風速25m/s以上の暴風域を伴ったまま、上陸するおそれもあります。瞬間的には風速50m/s、時速に換算すると「特急列車より早い」風が吹く可能性もあり、これは新幹線や在来線の運転見合わせや運休、高速道路が通行規制となるレベルです。航空機の離着陸にも影響が出ることが考えられますので、こまめに交通情報を確認しましょう。
切符の払い戻しなどの手続き方法は、早めに確認を
台風の影響で列車の運休や航空機の欠航などが生じた場合は、所定の手続きを行うことで、基本的には各鉄道会社や航空会社から運賃・料金の払い戻しや振り替えを受けることができます。また、航空機の場合は、航空会社が欠航が想定されると発表された段階で、手数料なく払い戻しや振り替えの手続きができる場合があります。念のため今のうちから、条件や手続方法を確認をしておくと安心です。なお、パッケージ旅行などの場合には、対応が購入元の旅行代理店とされていることもあるため、連絡先を確認しておきましょう。
台風から離れていても注意
台風10号から離れている地域でも油断はできません。すでに、台風からの「うねり」が本州付近にも届いていて、西日本・東日本の太平洋側の沿岸での海のレジャーは注意が必要です。風が弱く、波が穏やかに見えても、突然波が高くなる「一発大波」が起こることがあります。また、台風の強風域が大きく、広い範囲で風が強まるほか、台風周辺の湿った空気による雨雲がかかる所もあるでしょう。台風情報はこまめにご確認ください。
日本気象協会 本社 佐藤 匠
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