大型で非常に強い台風19号は、きょう(土)夕方から夜には静岡県または関東地方に上陸する見込み。東日本を中心に広い範囲で猛烈な風が吹き、猛烈なしけとなり、東日本では記録的な暴風や大雨、高潮のおそれがある。暴風や高波、高潮、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。
大型で非常に強い台風19号は、きょう午前10時には八丈島の西南西にあって、1時間におよそ25キロの速さで北へ進んでいる。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側370キロ以内と西側280キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。
台風は、次第に進路を北東に変えて、非常に強い勢力を保ったまま、きょう夕方から夜には静岡県または関東地方に上陸し、あす(日)にかけて温帯低気圧の性質を帯びつつ、速度を速めながら東日本から東北地方を北東に進む見込み。その後、あす夕方までには、北海道の南東海上で温帯低気圧に変わる見通し。
<暴風・高波>
東日本から西日本の太平洋側では、海上を中心に猛烈な風が吹き、うねりを伴った猛烈なしけとなっている。あすにかけて、北日本から西日本の太平洋側を中心に、広い範囲で猛烈な風や非常に強い風が吹き、海は猛烈なしけや大しけとなる見込みだ。暴風やうねりを伴った高波に厳重な警戒が必要だ。
<高潮>
台風の接近に伴い、あす明け方にかけて、北日本から西日本の広い範囲で潮位が高くなる見込みで。特に静岡県では、過去最高潮位を超える記録的な高潮となるおそれがある。台風が接近・上陸する静岡県や関東地方を中心に、沿岸施設では重大な災害のおそれがあるので、高潮や、高潮と重なり合った波浪による浸水に厳重な警戒が必要だ。
<大雨・雷・突風>
西日本から東日本の太平洋側を中心に、台風本体や台風周辺の雨雲がかかって雷を伴った非常に激しい雨が降っている。あすにかけて、台風本体や台風周辺の発達した雨雲の影響で、西日本から東北地方の広い範囲で雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる見通し。東日本を中心に総雨量が多くなって、記録的な大雨となるおそれもある。関東地方と東海地方では狩野川台風に匹敵する記録的な大雨となるおそれがあり、大雨の状況によっては、大雨特別警報を発表する可能性もありそうだ。
狩野川台風とは昭和33年9月に伊豆半島や神奈川県、東京都を中心に甚大な被害をもたらした台風で、死者・行方不明者は1200人以上にのぼる。静岡県の伊豆半島を流れる「狩野川」が氾濫したため、この名がついているが、神奈川東部や東京都心でも、記録的な大雨となり、この時の日降水量の記録は、今も破られていない。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。また、竜巻などの激しい突風や落雷にも注意し、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース