宮野拓也 細沢礼輝 小早川遥平
台風7号は15日午前5時前に和歌山県・潮岬付近に上陸して近畿地方を縦断し、日本海に抜けた。岡山、鳥取両県で線状降水帯が発生したほか、気象庁は同日夕から夜にかけ、経験したことのない大雨になっているとして鳥取市に大雨特別警報を出した。
各府県などによると、和歌山市の男性(60)が壊れた外壁のそばで意識不明の状態で見つかるなど、東海、近畿で少なくとも44人が負傷。各地で停電や河川の氾濫(はんらん)が相次ぎ、交通機関も大きく乱れた。
同日午後6時40分時点の24時間降水量は、鳥取市で491・5ミリ、岡山県鏡野町で476・5ミリを記録し、いずれも観測史上1位を更新。このほか三重県大台町で605・0ミリ、和歌山県那智勝浦町で521・0ミリを観測した。
台風7号は午後8時時点で兵庫県豊岡市の北北西約40キロにあって時速約15キロで北に進んでいる。中心気圧は990ヘクトパスカル。最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートル。
16~17日に日本海を北上する見通しで、東海では16日午前中にかけて線状降水帯が発生する可能性がある。同日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で、東海200ミリ▽北陸、中国150ミリ▽関東甲信120ミリ▽近畿100ミリ。
JR東海と西日本によると、16日の東海道・山陽新幹線は始発から通常通りに運転予定だが、設備の被害が確認されれば一部で運転見合わせの可能性もある。空の便では大阪(伊丹)、徳島、神戸、小松の各空港で一部の便が欠航する。(宮野拓也、細沢礼輝、小早川遥平)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル