吉沢英将
台風8号は13日、東海、関東甲信に上陸する見通しだ。12日にも台風の影響ですでに激しい雨が降ったところがあり、気象庁は、13日の日中には東海で線状降水帯が発生する可能性があると発表した。短時間の集中豪雨で災害の危険度が急に高まるおそれもあり、同庁は土砂災害などに警戒するよう呼びかけている。
同庁によると、台風8号は12日午前、日本列島の南で熱帯低気圧の発達にともない発生。ゆっくりした速さで北北東へ進んだ。12日午後3時時点で、中心気圧は1002ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートル。暴風域はないが、周辺で風速15メートル以上の強い風が吹いているところもある。
台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、12日には東海を中心に発達した雨雲がかかった。午前中には、1時間の雨量が静岡市葵区で44・0ミリ、静岡県伊豆市で41・0ミリに達するなど激しい雨が降ったところもあった。暖かく湿った空気が13日日中も東海に流れ込むため、線状降水帯が発生する可能性が高まっているという。
14日にかけ、東日本の太平洋側を中心に大雨のおそれがある。13日午後6時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで東海300ミリ▽関東甲信200ミリ▽東北100ミリ。その後の24時間では、東海100~200ミリ▽関東甲信100~150ミリ▽東北50~100ミリ。線状降水帯が発生すれば、局地的に雨量はさらに増えるおそれがある。
お盆の時期に重なることから、同庁の担当者は「台風が接近する地域では不要の外出を避け、危険な場所には近づかないでほしい。目的地の最新の気象情報に十分注意してほしい」と呼びかけている。(吉沢英将)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル