新型コロナウイルス対策に伴う各自治体の休業要請が全面解除され、各大学も再開に向けた準備を進めている。研究や部活動などが再開されつつある一方、多くの大学は今学期のオンライン授業を決定済み。大学関係者は「学生でにぎわう姿に戻るにはまだ時間がかかりそうだ」と話す。
「課外活動で入校する学生は必ず部活くん(web入力)とアルコール消毒を行ってください」
1日、大阪市立大杉本キャンパス(住吉区)の正門に、QRコードを掲載した看板が設置された。学生らはスマートフォンで読み取り、専用フォームに体温や学籍番号などを入力して構内へ入っていった。
同大では、4月7日から原則全面禁止としていた入校規制を、この日から論文執筆のための研究や一部部活動に限って緩和。感染防止策として、事前の入校申請やQRコードを使って入校者を把握するシステムを導入した。部活のためキャンパスを訪れた経済学部3年の小田原陣さん(20)は「入校は2カ月半ぶり。配属ゼミにもまだ一度も参加できていない」と話した。
多くの大学はオンライン授業を継続する一方、卒業や資格取得に必要な実習や研究を徐々に再開している。京都教育大(京都市伏見区)では2日から対面授業を認める予定で、担当者は「オンライン授業だけでは必要な知識や技能を習得するのが困難」と話す。大阪教育大(大阪府柏原市)も15日から実技や実習の対面授業を一部再開させるという。
大阪大(吹田市)では、研究を行う大学院生に限り認めている入校の許可対象を、3日から卒業研究を抱える4年生にも拡大。医学部や歯学部などの国家試験を控える学生の対面実習も近く認める。
近畿大東大阪キャンパス(東大阪市)では8日から順次、卒業に必要な実験などを行う学生や大学院生の入校を許可。その際の入校者が1日500人を超えないよう人数を制限するシステムを導入する方針だ。
ただ、今後の感染状況が見通せないこともあり、手探りの対応が続く。神戸大(神戸市)では、25日までの入校の原則禁止を決めているがそれ以降の方針は検討中だ。担当者は「社会情勢を見極めて再開を判断していきたい」としている。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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