2025年の大阪・関西万博をめぐり、日本維新の会の共同代表を務める吉村洋文・大阪府知事が3月23日に大阪府内であった党の会合で、コメンテーターの玉川徹さんを万博会場に出入り禁止にするとの趣旨の発言をしていたことがわかった。吉村氏は主催する日本国際博覧会協会(万博協会)の副会長を務めている。
吉村氏は1日、記者団からの「発言が言論統制にあたらないかという批判の声もある」との質問に対し、自らの発言内容を認めたうえで、「僕自身が本当に『出禁』にする権限があれば問題だが、権限がないのは当然のこと。そんなことはあり得ない、できないという前提での発言だ」と釈明。そのうえで、吉村氏は「万博に対する批判や課題の指摘は報道機関として当然あるべき姿」としつつ、玉川氏や同氏が出演する番組について「非常に偏り過ぎていると思っている。公共の電波でやる以上、ある程度は公平にやってもらいたい。参加する国々からはなぜ批判ばかり日本のメディアは言うんだと聞く」とも語った。
同じく万博協会の副会長を務める横山英幸・大阪市長は同日の記者会見で、吉村氏の発言について「フラストレーションが溜まってああいう発信をされた」と言及。「批判の報道をしていただくべきだと思うし、どんどんしていただいたらいいが、過度にネガティブにやりすぎるのは、それは僕なりにも思いがある」と理解を示した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル