同僚6人に土下座の強要や暴言吐く パワハラ教員を減給 岐阜県教委

保坂知晃

 同僚職員らに土下座の強要や暴言を吐くなどパワーハラスメントを繰り返したとして、岐阜県教育委員会は30日、県立岐阜農林高校の男性実習教諭(50)を減給10分の1(5カ月)の懲戒処分にしたと発表した。実習教諭はパワハラを認めていないという。

 処分は29日付。県教委によると、実習教諭は2013~15年度、同僚職員の男女6人に、土下座を強要したほか、暴言を吐いたり大声で叱責(しっせき)したりしたという。13年度には男性職員の体に学校の備品の包丁やはさみを接触させた。

 被害にあった6人のうち、男性職員2人が精神疾患と診断され、うち1人は休職した後に退職したという。県教委は「精神疾患とパワハラの因果関係は不明」としている。

 実習教諭については、13年度当時勤務していた県立大垣養老高校の管理職に相談が寄せられていたという。だが、学校側は十分な確認をせず、県教委にも報告していなかった。本人には、「言い方がきつい」と口頭での指導にとどまっていた。その後、異動先の岐阜農林でもパワハラが繰り返された。

 県教委は21年9月、別のハラスメントの調査で実習教諭の行為を把握。パワハラが起きた2校の校長はすでに退職したが、県教委は「在職であれば、管理責任が問われ、文書訓告に相当する」と説明した。

 また、県教委は、県立高校の男性教諭(34)を停職1カ月の懲戒処分とした。足腰の痛みを訴えた陸上部の女子生徒の足や腰のマッサージを繰り返した行為をセクハラと認めた。(保坂知晃)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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