同性カップルのパートナー宣誓、郵送で完結 アウティングの懸念受け

藤田大道

 茨城県は4月1日から、同性カップルなどの関係を公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」の手続きを、郵送だけで済ませられるようにする。

 宣誓制度は、パートナーと認められたカップルが家族として公営住宅に入居したり、連携する病院で手術に同意したりできるようにするもの。31日現在で、84組のカップルが宣誓したという。

 これまでは宣誓時と受領証の交付時の2回、県庁を訪れる必要があった。宣誓時は2人そろって来庁するのが条件になっていた。今後は宣誓に必要な一連の手続きをメールや郵送だけでできるようにするという。これまで通り、対面での宣誓もできる。

 県福祉政策課によると、来庁による手続きについて、県内の当事者団体から、性的指向や性自認を本人の同意なく第三者に暴露する「アウティング」につながりかねないとする懸念の声が寄せられていた。同課の担当者は「身体的な理由で県庁に来られない人なども含め、さらに利用しやすい制度になれば」としている。

 茨城県は2019年に全国の都道府県として初めて制度を導入し、近年では同様の制度を導入する他自治体との連携を進めている。これまでに4県と2市と協定を結び、これらの自治体間で引っ越したときに、改めて宣誓する手続きをなくしている。(藤田大道)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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