同級生の殺人どう伝える 16年後の佐世保、校長の模索

 長崎県佐世保市で起きた小学6年の女児による同級生殺害事件から1日で16年を迎えた。舞台となった市立大久保小学校(120人)では、新型コロナウイルス感染を警戒して追悼集会を25分ほどに短縮。児童や教職員が御手洗怜美(さとみ)さん(当時12)の死を悼んだ。

 就任3年目となる佐藤正実校長は、体育館であった集会の講話で「16年前の今日、怜美さんが亡くなりました」と説明。今年も事件の詳細に触れなかったものの、自身の長男に知的障害があることを明かした。

 「小中学生の頃はいじめに遭い、不登校になりました。それでもいろんな人から支えられ、学校を卒業しました」。怜美さんと同学年だという長男についてこう紹介し、「私にとって大切な子、私の生きがいです」と述べた。

 自身の弟が11年前に他界したことも明かし、弟を追慕する86歳の母親の姿も紹介。子を思う親の気持ちを通して命の重みを訴えた。

 同級生どうしが被害と加害に分かれた事件の実相については語らなかったものの、「いっときの感情で人をあやめてはいけない」「(障害の有無などで)人を差別してはいけない」と強調。「未発達な児童の精神面への配慮」をうかがわせた。

 この日、1・2年生はクラスに…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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