名古屋城天守木造化を巡り、名古屋市の河村たかし市長は18日、文化庁からコンクリート製現天守の解体申請に加え、木造化の計画も提出するよう求められたことを明らかにした。市の有識者会議「石垣部会」と協議した上で、今後の方針を決めるという。
市は2022年末の木造天守完成を目指し、昨秋に文化庁から木造化計画の許可を得るつもりだった。だが石垣の保全を重視する石垣部会と対立し、木造化計画に先行して現天守を解体する申請をした。しかし今月に入っても解体の可否の結論は出ておらず、河村氏は8月に完成時期の延期を表明。石垣部会との関係改善を進める方針を示していた。
河村氏は18日の記者団の取材に対し、文化庁側から電話で「天守を解体してもその後どうするかという話が出る。木造天守を建てる計画まで出してほしい」との要請を直接受けたと明かした。河村氏は「(解体と木造復元が)一体となった方がわかりやすい」と応じる意向を示しつつ、「とにかく石垣部会と話をまとめるのが最優先」と述べた。(堀川勝元)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル