1970年代に起きた連続企業爆破事件で指名手配されている桐島聡容疑者(70)を名乗る男について、警視庁は、神奈川県藤沢市の土木会社で約40年間、住み込みで働いていたとみている。男を知る人たちは、男が指名手配の容疑者を名乗ったことに驚いている。
「仕事仲間と冗談をかわし、仲良くしていた。『うっちゃん』と呼ばれていた」
神奈川県内にある土木関連会社代表の60代男性は、桐島聡容疑者(70)を名乗る男についてこう話す。男が働く土木会社と取引があり、年に数回、現場に来てもらった。
男は無精ひげ姿だった。車や重機の運転をする姿は見たことがなかったという。男性自身はあまり会話は交わさなかったというが、「やさしい口調だった」と話した。
捜査関係者によると、男が住み込みで働いていた土木会社は同県藤沢市の住宅街にある。男が入院している同県鎌倉市の病院からの距離は数キロだ。住民らによると、男が住んでいたのは土木会社の建物のすぐ近くにある2階建て住宅という。
座り込んで動けなくなった日に
「すいません。手を貸してくれませんか」
今年1月前半の日中。近くに住む会社員山口勝さん(61)は、自宅の庭にいたところ、通行人の男性に助けを求められたという。駆けつけると、男が土木会社の入り口付近に座り込んでいた。痩せ形で白髪交じりの短髪で、ジャンパーを着ていた。
通行人の男性は「この人、買…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル