和歌山の断水、9日朝にも給水再開 水管橋崩落でうかい水路工事完了

下地毅

 和歌山市紀の川に架かる六十谷(むそた)水管橋の一部が崩落し、市北部の約6万世帯(約13万8千人)が断水になった問題で、市は8日、各家庭への給水を9日朝にも始めると発表した。

 水管橋から東に約40メートル離れた六十谷橋(県道)に水路をうかいさせる仮復旧工事を8日夜に終えた。長さ6メートル、直径0・7メートルの水管約110本を、橋の車道上でつなげる作業を6日から24時間態勢で進めた。

 仮復旧工事の終了と同時に市は送水を始めた。ただ、家庭で水が使えるようになる9日以降も、断水地域の全域に水が行きわたるようにするため節水を呼びかけている。給水直後は濁り水が発生するため、飲み水に使えるようになる時間はあらためて周知するとしている。

 紀の川の北側には和歌山市民の約4割が暮らす。崩落した水管橋は、川の南側にある浄水場からの唯一の通水路だった。市は3日夜の断水発生後、約100台の給水車を確保してきた。給水開始後も水不足に対応するため給水車をしばらく待機させておくという。

 市は小中学校などに給水所を設けたが、水を運ぶのが大変なお年寄りを支援しようと地元大学生がボランティアで運搬を手伝った。断水していない地域の事業者が水道を貸したり、水を入れるためのペットボトルを無償配布したりするなど、助け合う活動も見られた。(下地毅)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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