加治隼人
鹿児島県で開催された5年に1度の和牛の品評会「全国和牛能力共進会(全共)」で、最高位の内閣総理大臣賞を鹿児島県と宮崎県が受賞した。鹿児島県は牛の姿・形を審査する「種牛(しゅぎゅう)の部」、宮崎県は枝肉の仕上がりを評価する「肉牛の部」で、それぞれ「日本一」に輝いた。
全共は和牛オリンピックとも呼ばれ、今回は41道府県から計438頭が参加。10日、すべての審査を終えた。
種牛の部では計6部門の各首席のうち、雌牛3頭1セットで出品する第4区「繁殖雌牛群」の鹿児島県代表(拵正人さん、藤山粋さん、落合新太郎さん)が栄誉を受けた。
初出場だった藤山さんは「ずっと日本一をとると言い続けてきて、夢が実現した瞬間でした。まだ信じられません」とすがすがしい表情を見せた。
肉牛の部では計2部門の各首席のうち、第7区「脂肪の質評価群」の宮崎県代表(佐藤孝輔さん、馬場牧場、神田譲市さん)の3頭の枝肉に贈られた。同区は肉の風味や口溶けを重視した今大会の新設区。
佐藤さんは「おいしい宮崎牛と証明できた。ますますブランド確立に貢献していきたい」と語った。
会場では上位入賞を果たした牛たちのパレードがあり、観客席から大きな拍手が送られた。閉会式には岸田文雄首相も出席した。(加治隼人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル