啄木語り続けた研究者、講座に区切り 白血病発症も「研究に専念」

 歌人石川啄木(1886~1912)の研究者で釧路啄木会の会長を務める北海道釧路市の北畠立朴(りゅうぼく)さん(81)が、長年続けてきた「啄木講座」に今春で区切りをつけた。昨年末に白血病を発症したが、「啄木研究は私の天命。やり残したことはまだまだある」。今後は、治療を続けながら研究に専念する。

 「病気になったけれど今日、明日死ぬわけじゃない。あと10年ぐらい啄木研究を続け、後世の役に立つ資料を残していきたい」

 4月13日に釧路市中央図書館で開かれた「人生最後の啄木講座」。北畠さんは50人の聴衆を前に、約1時間半にわたって自らの啄木研究を振り返った。啄木没後110年、命日にあたる日だった。

 北畠さんは北海道足寄町出身。高校3年の時に啄木の歌集を文庫本で買い、その歌に夢中になった。「中学生で父を病気で亡くした私の家は生活が苦しかった。苦労しながら歌を作り続けた啄木に共感した」

 その後、町役場勤めを経て…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment