衆院補選の応援演説のために和歌山市内を訪れた岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた事件で逮捕、送検された兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)が、2020年春まで関西の調理師専門学校で学んでいたことが、当時の同級生への取材でわかった。喜怒哀楽を表に出さず、周囲とも交わらず――。孤立した様子が印象的だったという。
20代の男性は、栄養士の資格を取るための学科に入学した。カリキュラムは2年間。木村容疑者とは2年目の19年春、クラスメートとして出会った。
40人ほどの同じクラスで、毎日顔を合わせた。「仲良くなれるかな」と積極的にあいさつしたが、返ってくる声はほとんど聞き取れず、会釈しているかどうかさえ分からなかった。
「アルバイトは何をしてるの?」と話しかけても、「してません」。さらに「しないの?」と聞いても「しません」。会話が続かなかった。
クラスには高卒の人のほかに、社会人経験者らもいた。木村容疑者は自身のことを何も話さなかった。授業後はすぐ学校を後にしていたという。
「笑ったり、怒ったりしているのを見た記憶がない。なるべく人と関わらないようにしている様子でした」
実習で作業を割り振っても
男性と木村容疑者は半年間…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル