囲碁の依田元名人が対局復帰へ 棋院、処分は撤回せず

 囲碁の日本棋院執行部に中傷メールを投稿したなどとして、半年間の対局停止処分を受けていた元名人の依田紀基九段(54)が、対局に復帰することになった。依田九段の処分停止を求める仮処分申請に対して東京地裁が和解を勧告し、11日に棋院が受け入れた。ただ、棋院側は処分そのものは撤回しておらず、依田九段は処分無効を求めて本訴を起こす。

 棋院は2月12日、依田九段を8月11日までの対局停止処分とした。依田九段の代理人弁護士によると、依田九段は「処分までに実質的な弁明の機会が与えられなかった」などと東京地裁に主張。地裁は「棋院の処分に手続き的な瑕疵(かし)がある」と主張の一部を認め、処分の一時停止を受け入れるよう棋院に勧めていた。

 依田九段は妻の原幸子四段(49)が常務理事を解職された役員人事などを巡り、昨年6月からツイッターなどで「(棋院執行部は)噓(うそ)もつくし事実も歪(ゆが)める」などと繰り返し批判。一連の行為が起因となり、依田九段が一昨年優勝した公式戦「マスターズカップ」が、スポンサーの意向で昨年限りで終了したと、棋院は主張している。(大出公二)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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