囲碁名人戦の前夜祭、張名人「台湾で打てる感謝、力に」


 張栩名人(39)に芝野虎丸八段(19)が挑戦する第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局が台北市のシャングリ・ラファーイースタンプラザホテル台北で10日午前9時(日本時間午前10時)から打たれる。立会人は王銘琬九段。

 第1局は張名人が黒番6目半勝ちを収め、好スタートを切った。第2局は芝野挑戦者が黒番となる。名人が故郷の台湾での応援を背に2勝目を挙げて防衛へ前進するか、挑戦者が初の10代名人誕生に向け、シリーズ成績をタイに戻すか、注目の一番が始まる。

9日

前夜祭、対局者が決意表明

 9日夕の前夜祭には現地の囲碁関係者ら約130人が詰めかけた。抱負を述べる場面で挑戦者は「台湾対局なので張栩名人を応援する方が多いと思いますが、気にせずがんばりたい」。あいさつに中国語を盛り込み会場をわかせた。名人は中国語での決意表明に続いて日本語で「台湾で打てる感謝の気持ちを力に変え、いい碁を見せたい」と自らの思いを重ねて述べた。

9日

両対局者が検分

 ホテル内の一室に設けられた対局場を、両対局者が検分した。碁盤を置く机の高さは、通常の椅子対局と同じになるように微調整したという。囲碁盤や碁石は現地の海峰棋院が用意したもの。碁笥の箱には、林海峰名誉天元が1965年に名人位を獲得したときの揮毫がある。立会人の王銘琬九段は「当時4歳。この名人獲得がきっかけで、僕は囲碁を始めました」と懐かしそうに話した。

 両対局者は碁笥を置く位置を確かめたり、椅子と碁盤の距離を調整したりしたあと、握手を交わした。

9日

棋士たちが指導碁、囲碁専門クラスの子も

 台北市の中心部にある海峰棋院で9日、名人戦関係棋士による指導碁が行われた。指導にあたったのは、林漢傑八段、謝依旻六段、平田智也七段、藤村洋輔三段、外柳是聞三段。地元の子供ら18人が3、4人ずつに分かれ、約1時間半にわたって指導を受けた。

 謝六段に指導を受けた李嘉馨さ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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