視点 赤田康和記者
図書館の蔵書の電子データを利用者のパソコンやスマートフォンに送れるようにする著作権法の改正に向け、文化審議会の作業部会が9日、報告書をまとめた。法改正が実現すれば、市場に流通している書籍の内容の一部を、利用者の手元の端末で読めるようになる。
報告書が示した方向性は、図書館の蔵書をネット経由で気軽に読める「電子図書館」に向けた大きな一歩と言える。
コロナ禍で図書館の休館が相次ぎ、研究者から噴き上がった声が背景にあったとはいえ、作業部会は5回の議論でとりまとめた。そのスピード感は、世の中の課題への対応力という点で評価されてよいだろう。
ただ、スピード感ゆえもあり、…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル