群馬県安中市に旅行大手「エイチ・アイ・エス」(HIS)から派遣されている職員の勤務状況が、市が活用しているとしていた国の制度の条件を満たしていなかったことがわかった。このために国からの支援がまったく受けられず、2022年4月からの2年間でかかった経費約450万円を市が全額負担することになった。市は「(補助の)対象外だったことに後から気づいた。致し方ないこと」としている。
安中市が活用しようとしていたのは、総務省の「地域活性化起業人」制度。企業人材派遣制度とも呼ばれ、観光やデジタルなど専門知識を持った民間企業の社員を、自治体が職員として迎えることを促すものだ。企業と協定を結ぶ自治体が総務省へ申請して対象と認められれば、派遣された社員の給与や発案した企画の経費について、1人あたり最大で年間560万円が特別交付税として自治体に支給される仕組みだ。
市とHISは22年4月28日に、この制度を活用して同社員を非常勤職員として迎え入れる協定を締結したと発表した。同年6月の市議会でも、当時の産業環境部長が「制度を活用している」と答弁していた。
「対象外だと後から気づいた」
市によると、当初は自治体と…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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