西本秀 高橋豪
JR西日本が国に要請する方針を表明した赤字の芸備線(広島、岡山県)の一部区間の存廃などに関する「再構築協議会」の設置をめぐり、斉藤鉄夫・国土交通相は8日の記者会見で「制度の趣旨を沿線自治体にしっかり説明し、参加を粘り強く要請していく」と述べた。協議会の設置に前向きな姿勢を示した形だ。
10月施行の改正地域公共交通活性化再生法に基づく国による協議会の設置について、自治体側には「廃線ありきでは」との警戒感と同時に、国の関与への期待もある。
斉藤氏は「沿線自治体の理解なく協議会が設置され、再構築の方針が協議されることは想定されない」と述べた。「国交省として、事業者任せ、地域任せにするのではなく、全力で取り組む」とも強調。「事業者、自治体、地域住民、国が一体となって情報、危機感を共有し、出た結論には国もしっかり予算措置をとる」と語った。
JR西が芸備線の備後庄原(広島県庄原市)―備中神代(岡山県新見市)間の68・5キロを協議対象としていることについては、「区間が限定され、地元のみなさんも議論に参加しやすくなったと思っている」と述べた。(西本秀、高橋豪)
【連載】線路は続くか
地域の「足」となってきたローカル鉄道が廃線の危機を迎えています。各地の現場からの報告です。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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