田渕紫織 山本知佳
国公立大学の個別試験(2次試験)が25日、各地で始まった。東京大本郷キャンパスの正門には、開門前からマスク姿の受験生たちが列を作り、ボロボロになった単語帳や参考書を見返したり、音楽を聴いて集中したりしていた。
神奈川県立高校3年の男子生徒(18)は「この日に向かってずっと勉強してきた。この場に立ってることに現実感がない」と緊張気味。「結果で人生がガラッと変わると思うので、力を出し切りたい」と話し、試験場へ向かった。
付き添ってきた親や駆けつけた塾の先生から、「頑張って」「いつも通りね」などと励まされて送り出される姿も多くみられた。
地方から1人で受けに来ている受験生へ
一方、正門前には「全力応援 頑張れ!地方受験生」と書いたカードを掲げる在学生も。地方の高校生からの学習相談に乗るサークルのメンバーだ。工学部3年の男子学生(21)は長崎県出身。受験当日を思い返し、「学校や予備校の先生が応援しに来てくれたり、進学校から大人数で来たりしている首都圏の受験生たちを見て、疎外感を感じた」と話す。「地方から1人で受けに来ている受験生に寄り添いたい」と参加した。
東京大の入学案内によると、2023年度一般選抜の合格者は関東地方出身が6割近くを占める。過去20年で1割ほど増えた。
文部科学省によると、25日…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル