川崎重工業の神戸工場(神戸市中央区)で17日、国内最大級で新型エンジンを採用した、防衛省向けの潜水艦「らいげい(雷鯨)」(基準排水量約3千トン)の命名・進水式があり、関係者ら約1400人が集まった。同社が戦後に建造した潜水艦は、これで計31隻となった。
防衛省や同社によると、らいげいは全長約84メートル、幅約9メートル、高さ約10メートル。乗員は約70人で、建造費は約702億円。艦名は力の象徴の「雷」と、鯨を組み合わせたという。
魚雷発射装置や潜望鏡などを備え、水中速度は時速40キロ近く。同社製の新型エンジンを初めて搭載したため、発電などに使うリチウムイオン電池の充電時間が短縮できる。高性能ソナーで捜索能力も上がり、敵に探知されにくいステルス性能の向上なども図られている。最大6人の女性自衛官が乗れるように、女性用寝室なども整備した。
式典では三宅伸吾・防衛大臣政務官がおので綱を切ると、巨大な艦体が港へ滑り出し、出席者から大きな拍手が起こった。今後は内装工事などを経て、2025年3月ごろに防衛省に引き渡される予定で、配備場所は未定という。(森直由)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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