上沢博之
成田空港の国内線の旅客便発着回数が8月、単月として過去最高の5193回になった。3年ぶりの行動制限のない夏休みで、8月の国内線旅客数は約73・2万人(前年同月の約1・7倍)と、コロナ禍前の2019年同月の93%まで回復。格安航空会社(LCC)がこうした需要を取り込んだ。
国内線旅客便の発着回数の過去最高は、コロナ禍前の2019年8月の5189回だったが、それを4回上回った。成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長が9月29日の定例会見で発表し、「LCCの就航後、国内線の拡充が図られてきた。まだ途上で、ますます国内線の増便などを働きかけていく」と話した。
8月の国際線旅客便では、水際対策の段階的な緩和により、ビジネスやレジャー需要が増加。発着回数は前年同月の約1・5倍の6399回、旅客数は約4・4倍の約94・5万人にのぼった。このうち日本人旅客は、ハワイ便の需要増などで、前年同月の約6・7倍となる約34万人だった。
ただ、コロナ禍前の19年同月と比べると、国際線旅客便の旅客数は3割、発着回数は4割にとどまる。日本の厳しい水際対策が原因で、外国人旅客は19年同月の2割に満たないなど、回復は鈍い。
8月の国際航空貨物量は、コロナ禍による中国向けの需要減や、貨物の海上輸送への回帰などの影響で、前年同月の約9割の約18・7万トンだった。(上沢博之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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