国土強靱化、土木学会元会長「力及ばず」 能登で考えた防災の新発想

 能登半島地震では、「国土強靱(きょうじん)化」のかけ声で投資と整備を推し進めてきたこの国のインフラのもろさが明らかになっています。社会基盤学が専門で、土木学会の元会長でもある政策研究大学院大学の家田仁特別教授に聞きました。

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 土木学会の特別調査団の一員として、さまざまな分野の専門家と石川県珠洲市や輪島市などを2月初めに訪れました。この国は「国土強靱化」をうたってきましたが、力及ばずだったことを痛感しました。複合災害に至っていることを半島の特殊性だと指摘する声もありますが、これは日本の地方における典型的な災害だと考えるべきです。

 日本全体で人口も減り、財政も厳しくなるからこそ、この能登半島地震の災害を他山の石として、教訓を全国で生かさなければなりません。いつ日本中のどこにやって来てもおかしくない震災に備えるため、次のような点が重要です。

 まず災害時に孤立集落が発生…

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能登半島地震

1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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