立憲民主党を中心に早期の野党合流を求める声が上がるなか、国民民主党の玉木雄一郎代表は2019年12月12日の定例会見で、期限を切った形での合流には改めて否定的な考えを示した。
「まずはそれぞれ党内で丁寧な議論を行って、意見を集約することが大事」などとした上で、「党名、政策、人事、組織」についての十分な協議が必要だとして、引き続き「対等な立場」での協議を求めた。合流の目的がきちんと国民に示されなければ、「結局『永田町の中の数あわせ』という批判を免れない」とも述べた。
■枝野氏は「文章に『合流』という日本語は含まれていない」と主張するが…
合流は立憲の枝野幸男代表が12月6日、同じ会派を組んでいる国民・玉木氏、社民党の又市征治党首、無所属の野田佳彦前首相らと会談して呼びかけた。この日枝野氏が出した文章は「立憲民主党とともに闘っていただけるようお呼びかけいたします」というもので、枝野氏は会見で「文章に『合流』という日本語は含まれていない」としている。ただ、玉木氏は記者会見で「枝野代表から政党の合流についての呼びかけがあったので」と発言しており、「合流」の呼びかけだと認識していることが分かる。
立憲の福山哲郎幹事長が合流について「早い方がいいに決まっている」と発言するなど、年内合意を求める声も多いが、玉木氏は「現時点では未定」だとしている。
「無条件にこれを前提とします」ということではなく
玉木氏は(1)衆参一体となって取り組む(2)それぞれ独立した政党・公党なので、対等な立場で交渉・協議していく(3)前提として参院で信頼醸成の努力をする、の3点を求めている。「対等な立場」の意味については、
「公党ですから、しっかりとそれぞれ党名、政策、人事、組織、こういったものについても、やはり党と党が合流するのであれば、しっかりとすり合わせが必要だと思う。とにかく『これしかない』ということで、協議なく『無条件にこれを前提とします』、ということではなく、色々と話し合いをさせていただきたい」
と説明。一方的な吸収合併への警戒感をにじませながら、拙速な合流論はかえって国民からの批判を受けかねないとの見方を示した。
「結局選挙のためにやっているのではないかとか、保身のためではないかと思われると、そういった連携強化の動きも冷ややかに見られてしまうということは、我々もやはりしっかり意識・自覚しないといけない。力あわせを進めていくにあたっては、何の目的、何の目標に向かってやっているのか、きちんと国民の皆様にお示ししないと、結局『永田町の中の数あわせ』という批判を免れないと思う」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment