西洋料理の高級食材として知られるキノコのトリュフの人工栽培に成功したと、森林総合研究所(茨城県つくば市)が9日、発表した。商用化にはまだ時間がかかりそうだが、トリュフが国産化され、身近になる日が来るかもしれない。
トリュフは地中で塊状に育つキノコで、マツタケのように香りが珍重される高級食材だ。森林総研によると、世界で200種以上が知られ、欧州では人工栽培もされている。日本には海外から輸入されているが、欧州産で1キロ約8万円と高額だ。
国内でも20種以上の自生が確認されているが希少で、栽培技術は確立していなかった。森林総研は2015年から、日本固有の白トリュフ「ホンセイヨウショウロ」の栽培研究を始めた。欧米の白トリュフと同様の香りがあることや、岩手県から岡山県まで広く分布すること、10センチ以上の大きなキノコが得られることから選んだ。
コナラの根にトリュフの胞子を付けて共生させ、国内4カ所の試験地に植えた。数年後の昨年11月、茨城県と京都府で計22個のキノコの発生を確認した。最大9センチで60グラムほどあり、食材として十分なサイズだった。
試食したところ、西洋の白ト…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル