都営大江戸線国立競技場駅(東京都新宿区)のA2出口。メス猫のクロちゃんは2年前、この脇にあった小さな駐輪場で、オスの白猫とメスの三毛猫と一緒に暮らしていた。
近隣住民や駅利用者の人気者。家は誰かが段ボールで作ってあげた。雨の日はこの家をビニール傘が覆った。用意されたお皿には、いつも誰かがごはんを入れてくれた。すぐそばでは、新しい国立競技場の建設工事が進んでいた。
2018年のいつごろだったか、駐輪場脇の空き地に工事予告と「19年1月20日までに残置してあるものは撤去してください」と書かれた看板が立った。3匹の家にも貼り紙がされた。
かわいがっていた人たちは区役所の地域猫の担当者に相談した。異変を感じたのか、まず白猫が消えた。
「このまま家から放り出されれ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル