国連部会の見解「法的拘束力ない」 ジャニーズ性加害問題で官房長官

 ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会のメンバーが被害者救済に向けた対応を政府に求めたことについて、松野博一官房長官は7日の記者会見で、被害者への聞き取りなど政府が主体的な調査を行うことに慎重な考えを示した。

 松野氏は「性犯罪、性暴力は重大な人権侵害で、どのような子供・若者も被害に遭うことはあってはならない」として被害防止の取り組みを進める考えを強調する一方、「個別の事業者における事案については、当該事業者において適切に対応されるべきものと考える」と述べた。

 また、松野氏は「作業部会の見解は国連としての見解ではなく、我が国に対して法的拘束力を有するものではない」とも指摘した。

 国連作業部会のメンバー2人は先月24日に来日し、喜多川氏からの性被害を告白する人たちへの聞き取りも含め、日本のビジネスと人権状況について調査を実施。4日には「政府が主な義務を担う主体として、透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要」があると指摘する声明を出した。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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