1日平均50万人超が乗降車する日本最大のターミナル駅、JR新宿駅。クリスマスや年末商戦を控える12月は、財布を厚くした買い物客が増える。
人波に紛れるように、スーツ姿に手提げカバンとビニール傘を持った男性が厳しい視線を向けていた。
「すりは一瞬で全てが決まる世界。取り締まりでは全神経を研ぎ澄ます」
警視庁の警部、橋本一城(かずしろ)さん(59)は、かつて旧国鉄の職員だった。
ただの国鉄職員にあらず
1980年代半ば。新宿駅などを管轄する部署に配属され、通勤ラッシュのサラリーマンたちを列車に押し込み、夜は酔客のトラブルに当たった。
民営化35年、国鉄から警視庁の捜査員に転身した橋本さんは今も、すり捜査の最前線に立つ。これまでに600人を検挙してきた「現場に溶け込む」捜査の極意とは。
しかし、ただの国鉄職員では…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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