国吉美香
安全保障上の重要な施設周辺の土地利用を国が規制する「土地規制法」について、沖縄県名護市議会は6月30日、「個人の尊厳を脅かす危険性を有する」として即時廃止を求める意見書を賛成多数で可決した。菅義偉首相ら宛て。
名護市は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先として埋め立て工事が行われている米軍キャンプ・シュワブや、辺野古弾薬庫など市面積の約10%を米軍基地が占める。
意見書では、米軍・自衛隊などの重要施設が集中する沖縄では県全域が規制対象になることや、対象区域があいまいなため恣意(しい)的な解釈で運用される可能性を指摘。また、法律の必要性や正当性を根拠づける立法事実についても「存在に疑問がある」と強調した。
このほか、市長宛ての決議も賛成多数で可決し、国から同法に基づく情報提供の要請があった場合は拒否することなどを要望した。(国吉美香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル