土砂にのまれた家、見つけた賞状 母の思いに気が付いた

 宮城県内で20人が死亡し、2人が行方不明となった昨年10月の台風19号上陸から、12日で1年となった。阿武隈川水系の氾濫(はんらん)などで大きな被害を受けた丸森町で追悼式があり、参列した住民ら約85人が犠牲者を悼んだ。

 午前10時、町全域に鳴り響くサイレンに合わせて、参列者が黙禱(もくとう)。実家が土砂崩れに巻き込まれ、母の大槻利子さん(当時70)らを失った恵太さん(37)=同県名取市=があいさつで「家族を救えなかった無力さを抱えた1年は苦しい日々だった。災害を忘れず語り継ぎ、少しでも前を向くことが私たちの責務だと思う」と話した。

 県によると、浸水や土砂崩れなどで全壊した住宅は327棟、半壊が3224棟。丸森町と大郷町にプレハブ仮設住宅約250戸が建てられ、203世帯460人が暮らしている。水道や道路などの施設にも総額1641億円の被害が出た。

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 「穏やかに生活を送っていた家族がなぜ命を奪われなければならなかったのか」。遺族代表としてあいさつした大槻恵太さん(37)は無情さを口にした。

 母・利子さん(当時70)は家…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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