地元出身記者が札幌市長に聞いた 「それでもなぜ五輪招致なのか」

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聞き手・日浦統

 東京五輪パラリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で逆風を浴びているのが、2030年冬季オリパラ招致を目指す札幌市だ。五輪のイメージが悪化するなか、どうやって招致の機運をつくるのか。「節約五輪」の勝算はあるのか。改めて秋元克広市長(66)に地元出身の記者(51)が話を聞いた。

 ――国際オリンピック委員会(IOC)による30年冬季大会の開催地の内定が年内から年明けにずれこむ公算が大きくなりました。

 「安倍晋三元首相の国葬で来日したバッハ会長に会った日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長から、バッハ会長は今回の東京五輪疑惑の捜査に強い関心を持っており、場合によっては12月のIOC理事会で決まるとみられていた内定時期がずれるかもしれない、と聞きました」

 あきもと・かつひろ 北海道夕張市出身。北海道大学卒業後、1979年に札幌市役所に入庁。市民まちづくり局企画部長、市長政策室長などを経て2015年の市長選で初当選し、現在2期目。

 「いま、大会概要案について経費を含めて見直しを進めているが、あくまで年内に(内定が)あるという前提で準備しています。東京五輪の捜査の状況がどうなっていくかは心配ですが、札幌市としてはできること、やらなければならないことを続けるだけです」

招致活動2回中断痛い

 ――冬季大会招致に関する14年の市民アンケートで66・7%だった「賛成派」が、今年3月の意向調査では52%(市民対象の郵送分)でした。8年間も招致活動をしたのに賛成派が減ったのはなぜですか。

 「招致活動が2回中断したこ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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