法務省は、「地方再犯防止推進計画策定の手引き」を作成した。再犯の防止等の推進に関する法律に基づき都道府県や市町村が策定する地方再犯防止推進計画の策定を後押ししたい考えだ。【新井哉】
手引きには、計画に盛り込むことが考えられる主な内容とその考え方、具体的な取り組みの記載例が盛り込まれている。例えば、計画に記載する重点課題の具体例として、▽保健医療・福祉サービスの利用の促進▽就労・住居の確保▽学校等と連携した修学支援の実施▽犯罪をした者等の特性に応じた効果的な指導の実施―などを挙げている。
高齢者・障害者への支援に関しては、65歳以上の高齢者は「出所後2年以内に刑務所に再び入所する割合は、全世代の中で最も高い」、知的障害のある受刑者は「全般的に、再犯に至るまでの期間が短い」などと説明している。
また、都道府県や市町村が提供する保健医療・福祉サービスに関することが地方計画に記載されることで、「地域におけるソーシャル・インクルージョン(全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う)につながる」といった考え方を示している。
薬物依存に関しては、「薬物事犯者が必要な治療・支援につながるためには、薬物事犯者を支援する関係者が、薬物依存からの回復について正しい知識を持ち、適切な相談支援を実施すること、適切な関係機関や団体を紹介することなどが重要である」と記載。保健師や精神保健福祉士による病院への同行や訪問診療の手配を行っている東京都千代田区の取り組みなどを紹介している。
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