笹川翔平
形は地雷にそっくり。でも、埋めれば土に返り、緑が芽吹く。そんな植物の栽培キットを大阪在住のデザイナーが作った。今も地雷が世界各地で被害者を生んでいる現実を知ってほしいとの願いを込め、収益の一部を寄付して地雷除去活動に貢献することを目指す。18、19日に大阪市内で展示会を開く。
考案したのはスポーツ用品大手のミズノを経て独立し、ファッションデザイナーとして活動する大阪府豊中市在住の杉本知春さん(28)。昨年秋、地雷除去を扱った映画を見て、自身が過去に手がけた「鉢植えとしても使える帽子」の第2弾にしようと思い立った。カンボジアなどで地雷除去をする認定NPO法人「日本地雷処理を支援する会」(JMAS)に企画を持ち込み、活動の現状を教えてもらうとともにデザインのアドバイスも受けて共同で開発した。
栽培キットのポットは古紙100%で、土の中で分解される。対人地雷と全く同じ形状で、サイズも直径12センチの原寸大だが、上ぶたにある十字はピースマークに変えた。「PLANTS MINE PROJECT」と題してクラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/view/417168?list=projects_popular_page3
1999年に対人地雷禁止条約が発効したが、国際ネットワーク「地雷禁止国際キャンペーン」のまとめでは、現在も60の国と地域に地雷が埋められ、2019年の1年間だけで、地雷や不発弾による5554人の死傷者が確認されたという。
杉本さんは「小さく、簡単に埋めることができる地雷が多くの人を傷つけている。それを疑似的に体験することを通して、地雷の恐ろしさを考えてほしい」と語る。栽培キットにはクローバーの種を付ける。「四つ葉のクローバーは幸福や平和の象徴。地雷除去が進んで多くの人に安全が訪れてほしいとの願いを込めた」という。
展示会は18、19日午後1時~7時、大阪市北区西天満1丁目のMI Galleryで開く。問い合わせは杉本さん(thirdmanproducts@gmail.com
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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