最大震度7を観測する地震が発生した能登半島では道路が寸断されて集落が孤立した。
愛媛県伊方町も佐田岬半島に位置し、同様の地形的リスクを抱える。大地震や原発事故が起きたら、住民は避難できるのか。
佐田岬半島は九州に向かって、東西に約40キロ突き出している。背骨のように貫く唯一の国道、197号を岬に向かって車で走った。左手に宇和海、右手に瀬戸内海の水面がきらめく。
空は快晴。カーブを曲がるたび、遠くに九州が望める。視界が開けているのは尾根近くの急斜面を通っていることの裏返しだ。
四国電力伊方原発の表示が見えた。原発は半島の付け根近くにあり、瀬戸内海に面している。1号機(出力56・6万キロワット)と2号機(同56・6万キロワット)では廃炉作業が進み、3号機(89万キロワット)は現在も運転している。
点在する集落の表示がいくつもあるが、いずれも曲がりくねった狭い道を下りなければたどり着けない。
佐田岬漁港に着くと、廃校となった串中学校の運動場跡に「H」の大きな白い文字が見えた。緊急時のヘリポートだ。目の前には宇和海。南海トラフ地震では大きな津波が想定される。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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