神谷毅
昨年11月から運転士不足などを理由に運休が続く観光列車「坊っちゃん列車」について、伊予鉄道(松山市)は1日、3月20日から運行を再開すると発表した。運休前と同じ年末年始を除く土日と祝日に運行する。「運行ができる乗務員の確保にめどがつきつつある」と再開の理由を説明している。
伊予鉄道は昨年12月、松山市が主導して経済界や観光業界の関係者を集めて運休問題を話し合う「坊っちゃん列車を考える会」で、運行に関する累積赤字が約14億円に上る見込みだと報告。市に支援を求めている。
伊予鉄グループの清水一郎社長は「今後も状況は厳しく、持続可能な運行に向けて松山市や関係者と協議していく」とコメントした。運行再開に向け、伊予鉄道は「深刻な人手不足のなか、春の労使交渉を前倒しして1月の賃上げに踏み切り、人材確保にも取り組んだ」としている。
坊っちゃん列車は、小型SLをかたどったディーゼル機関車。松山市中心部と道後温泉を結ぶ路線を走り、観光客に人気だったが昨年11月から休止されている。(神谷毅)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル